プレスリリース 2008年01月24日
大阪、2008年1月24日 ― バイエル薬品(本社:大阪、社長:ジャン-リュック・ロビンスキー)は、抗がん剤「ネクサバール®錠」(一般名:ソラフェニブ)の肝細胞癌に対する製造販売承認申請が1月11日付けで優先審査の対象となった旨の通知を厚生労働省から受領した。
ネクサバール®は、バイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社が共同開発した様々なキナーゼを阻害する経口抗悪性腫瘍剤で、腫瘍細胞増殖と腫瘍血管新生の両方を阻害することによって、がんの成長を抑制する。ネクサバールは、2005年12月に、米国食品医薬品庁(FDA)より腎細胞癌を適用として世界で初めて製造販売承認を取得し、現在世界約60カ国で販売されている。日本では、2006年6月29日に腎細胞癌を適用とした製造販売承認申請を行い、昨年9月に肝細胞癌への適用を追加申請した。
肝細胞癌を対象として欧米で実施された第Ⅲ相臨床試験(SHARP試験)の結果は、今年6月に米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年会で公表され、ネクサバールを服用した肝細胞癌の患者さんの全生存期間が、プラセボ(偽薬)を服用した患者さんと比較して、中央値で44%延長(HR=0.69、p=0.0006)したという結果が報告された。この結果を基に、欧米では昨年6月に肝細胞癌への適用追加を行い、10月に欧州、11月に米国で承認を得るなど、現在、30ヶ国以上で肝細胞癌への適用が承認されている。
肝細胞癌は肝癌で最も一般的なもので、成人の原発性肝悪性腫瘍の約90%を占めている。肝癌は、世界で6番目に罹患率の高いがんで、がん死の原因の第三位ともなっている。世界で毎年、60万人以上の方が肝癌と診断され、2002年の統計では、約60万人が肝癌で亡くなっている(中国・韓国・日本で約 32,000人)。
ネクサバールについて
ネクサバールは、腫瘍細胞増殖と腫瘍血管新生の両者をターゲットとする経口抗悪性腫瘍剤である。ネクサバールは細胞分裂(がん組織の成長)と血管新生(がん組織への血液供給)といった、がんにとっては重要なプロセスに関与する2種類のキナーゼ群に作用することが知られている。具体的には、Rafキナーゼ、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-β、KIT、FLT-3、RETなどが対象となる。非臨床試験においては、Raf/MEK/ERKのシグナル伝達系が肝細胞癌において重要な役割を担っていることがわかった。それゆえ、Raf1シグナルの阻害が、肝細胞癌に対する臨床上のベネフィットに関与しているのではないかと考えられる。現在ネクサバールは、米国、欧州連合諸国をはじめとする 60カ国以上で進行性腎細胞癌の治療目的で承認されている。欧州では、インターフェロン・アルファあるいはインターロイキン2による治療が無効であるか、医師がその治療を不適当と認めた進行性腎細胞癌の患者さんにネクサバールを使用することができる。また、ネクサバールは、切除不能な肝細胞癌を適応症として米国で承認されており、現在、30ヶ国以上で肝細胞癌への適用が承認されている。ネクサバールに関する治験では、複数の企業、国際治験グループ、政府機関、医師主導により、単剤または幅広い種類の抗がん剤との併用が検討されている。その中には、腎癌の試験や、転移性メラノーマ、乳癌、非小細胞肺癌に対する試験が含まれている。
バイエル薬品株式会社
2008年1月24日、大阪
Bayer Yakuhin, Ltd./Communications
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