プレスリリース 2008年01月17日

24カ国で入手可能に 高リン血症薬のフォスレノール

 【ベイジングストーク(英国)17日PRN=共同JBN】シャイア社(Shire plc)
(LSE:SHP、ナスダック:SHPGY、TSX:SHQ)は非カルシウム・リン酸
塩吸着薬の「フォスレノール(FOSRENOL)」(一般名・炭酸ランタン=lanthanum
carbonate)を17日にスペインで発売し、これによって欧州主要市場へのフォスレノー
ルの展開が完了したと発表した。フォスレノールは研究段階の分子から社内で開発されて
市場に出た同社初の医薬品である。
 フォスレノールは末期腎臓疾患(ESRD)患者の高リン血症(1)(リン酸塩を体外
に排泄できずに過剰になる病気(2))に対する効果的な単独治療薬である。高リン血症
は世界で腎臓透析を必要としている150万人の70%以上を悩ませている問題である
(3)(4)。
 慢性腎臓疾患(CKD)は5段階に分類される進行性の病気で、最後の第5期(つまり
ESRD)は腎臓機能が完全に失われ、通常は透析か腎臓移植が必要な状態である。
 CKDは10人のうち最大で1人がかかっていて(5)、増大する「沈黙の疫病」とさ
れており、その原因の一部は肥満人口の増大と糖尿病患者の増加である(6)。CKDは
高リン血症を含め、患者に多くの深刻な問題を引き起こす。
 こうした患者には効果的なリン酸塩コントロールが不可欠であり、うまく管理しないと
高リン血症は重大な健康問題に至る。これにはCKDによるミネラル、骨の障害が含まれ
ており、骨が折れたり変形したりする痛みを伴う骨粗しょう症や透析患者の死因のほぼ半
分を占める心臓血管疾患を招く(7)(8)。
 シャイア腎臓事業部門のデービッド・ミルトン上級副社長は次のように語っている。
 「CKDが進行すると、食事制限や液体制限が重要になり、患者にとって病気の管理が
ますます難しくなる。CKDの第5期に至るまでに患者は透析を受けているだけでなく、
高リン血症を含むCKDのさまざまな合併症のために1日25錠以上にも及ぶ10−12
種類の薬を投与されることが多くなる(9)」 
 「高リン血症のESRD患者に対する効果的な非カルシウム単独療法治療オプションと
して、研究段階の分子からフォスレノールを開発し、健康管理市場に送り出したことにシ
ャイアは誇りを感じている。フォスレノールは大多数の患者には毎食事時に1個の錠剤で
提供される」
 「シャイアはほかのリン酸塩吸着薬メーカーとともにシャイアの要請で最近開かれた米
食品医薬品局(FDA)心臓血管・腎臓薬部門諮問委員会に参加した。諮問委員会メンバー
の過半数は第4期のCKD患者の高リン血症治療にリン酸塩吸着薬の使用を推奨すること
に賛成した。その結果、シャイアはこの患者グループでフォスレノールを使うために規制
を守りながら前進する道を見つけるために努力している」
 広範な臨床開発計画でこれまでに約5200人がフォスレノールによる治療を受けた
(10)。2005年の発売以来、世界で約10万人の患者がフォスレノールを処方され
た(10)。フォスレノールには6年に及ぶ広範な長期的安全性データのパッケージがあ
る。
 スペインでの発売にともない、フォスレノールは世界の24カ国で入手可能になった。

 ▽高リン血症について

 リン酸塩はほぼすべての食物に含まれており、胃腸管(GI)から血液中に吸収される。
腎臓が弱ると、血液を浄化する透析装置の助けがあってもリン酸塩を効果的に濾過して排
泄することができなくなる。正常な成人では血中リン水準が0・8mmol/L(2・5
mg/dL)から1・4mmol/L(4・5mg/dL)の間だが、透析患者の多くは
2・1mmol/L(6・5mg/dL)を超えている。最低1年の透析を受けている患
者ではこのような水準は合併症や死亡のリスクの大幅増大と結びついており(11)、こ
うした患者の約70%は高リン血症を発症している(3)。
 慢性腎臓疾患は体内のカルシウム、副甲状腺ホルモン(PTH)、ビタミンDの水準間
の微妙な相互作用を混乱させ、高リン血症を招く。時間とともに高リン血症は最終的には
心臓、肺、一部の動脈の石灰化をもたらす(12)。これまでに積み重ねられた証拠は、
高リン血症が透析患者の死因のほぼ半分を占める心臓血管疾患の原因になることを示して
いる(13)。研究によると、25−34歳の透析患者の心臓血管疾患による死亡率は全
体人口の65−74歳に比べ5倍以上である(14)。
 透析と食事制限だけでは通常はリン酸塩水準をコントロールできないので、患者は伝統
的に食事や軽食のたびにリン酸塩吸着剤をとることで高リン血症を管理している。このよ
うな吸着剤は血液中に吸収される前に胃腸管内でリン酸塩を「吸い取る」。

 ▽フォスレノール(登録商標;一般名・炭酸ランタン)について

 フォスレノールはESRDの成人患者の血清リン酸塩を減少させるように処方されてい
る(1)。
 フォスレノールは胃腸管内で食物リン酸塩と結合することで作用する。結合するとラン
タン/リン酸塩複合体は腸壁を通過して血液中に入ることができず、体外に排出される。
その結果、食事からのリン酸塩の全体的吸収量が大幅に減少する。
 フォスレノールは500ミリグラム(mg)、750mg、1000mgの錠剤を含む
広い範囲の強さのものが入手可能である(1)。フォスレノールを服用する患者は毎食事
時に1錠服用するだけでも血清リン酸塩の目標水準を達成できる。
 フォスレノールは2004年10月に米食品医薬品局(FDA)の承認を受けた。20
05年3月には欧州連合(EU)の規制当局からフォスレノールの加盟16カ国での販売
を認可され、これによって欧州全域での販売認可を獲得するための第一段階が完了した。
その後、欧州プロセスは完了し、残る11加盟国での承認勧告に至った。フォスレノール
は現在イタリア、フランス、ドイツ、英国、米国を含む24カ国で入手可能であり、世界
の新たな市場での発売が続いている。同社は日本でフォスレノールを開発、マーケティン
グ、販売する権利についてバイエル薬品株式会社にライセンスを供与した。
 腎不全患者は低カルシウム血症にかかることがある。したがってこの患者グループでは
血清カルシウム水準を定期的に監視して適切な補助剤を与えるべきである。
 重症の肝臓障害がある患者についての利用可能なデータはない。このためこうした患者
については吸収されるランタンの排出量を減らすよう配慮すべきである。
 フォスレノールは妊娠中に使用してはならない。
 急性の消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸閉塞の患者はフォスレノールの臨床
研究に含まれていなかった。
 報告された悪性薬剤反応(ADR)で最も一般的だったのは腹痛、便秘、下痢、消化不
良、鼓腸、吐き気、おう吐など胃腸の反応である。これらはフォスレノールを食物ととも
に摂取することで最小化され、服用継続によって時間とともに全般的に軽減された。この
ほかに一般的に報告された悪性反応は低カルシウム血症だけである。
 処方情報全文は申請すれば入手できる。

 ▽シャイア社

 シャイアの戦略的目標は専門医の必要を満たすことに集中した有力な特殊医薬品会社に
なることである。注意欠陥多動性障害(ADHS)、遺伝子療法(HGT)、胃腸病、腎
臓病に事業を集中させている。同社の組織は買収を通じて機会が出現するまで新治療法分
野を標的にできるほど十分な柔軟性を持っている。シャイアのライセンス取得、合併、買
収の努力はニッチ市場の製品で米国、欧州で強力な知的財産権保護があるものに集中して
いる。同社は、慎重に選ばれた製品ポートフォリオと戦略的に配置された比較的小規模な
販売要員が強力な業績を上げると信じている。
 シャイアに関する詳しい情報は同社ウェブサイト(http://www.shire.com)へ。
 シャイアは世界腎臓デー(WKD)(2008年3月13日)の名誉あるパートナーで
ある。WKDについての詳しい情報はwww.worldkidneyday.orgへ。
(注)
1. FOSRENOL EU SmPC
2. Venes D and CL Thomas (eds). Taber's Cyclopedic Medical Dictionary.
20th ed. Philadelphia, Pa: FA Davis Company. 2001; 1037, 1173,
1543. Available at http://www.tabers.com (15 January 2008)
3. Kim J et al. Achievement of proposed NKF-K/DOQI Bone Metabolism and
Disease Guidelines: results from the Dialysis Outcomes and Practice
Patterns Study (DOPPS). J Am Soc Nephrol 2003; 14: 269A
4. Global dialysis. Global dialysis: dialysis standards and statistics.
Available at http://www.globaldialysis.com/stats.asp (18 May 2007)
5. World Kidney Day, available at http://www.worldkidneyday.org (15 Jan
2008)
6. Pezarella MA. Chronic Kidney Disease: The Silent Epidemic. Hospital
Medicine 2003
7. National Kidney Foundation (NKF). K/DOQI clinical practice guidelines
for bone metabolism and disease in chronic kidney disease. Am J Kidney
Disease 2004; 42: 24-45, 55-63, 69-71
8. Vanholder R, et al. (2005) Chronic kidney disease as cause of
cardiovascular morbidity and mortality. Dial Transplant; 20: 1048-1056
9. Manley et al. Nephrol Dial Transplant. 2004; 19: 1842 - 1848
10. Data on file, Shire Pharmaceuticals Group Limited
11. Block GA et al. Association of serum phosphorus and calcium x
phosphate product with mortality risk in chronic hemodialysis
patients: A national study. Am J Kidney Dis 1998; 31: 607-617
12. Norris KC. Toward a new treatment paradigm for hyperphosphataemia in
chronic renal disease. Dial Transplant 1998; 27 (12): 767-773
13. Block G, Port FK. Re-evaluation of risks associated with
hyperphosphataemia and hyperparathyroidism in dialysis patients:
recommendations for a change in management. Am J Kidney Dis 2000; 35
(6): 1226-1237
14. Foley R et al. Clinical epidemiology of cardiovascular disease in
chronic renal disease. Am J Kidney Dis 1998; 32 (5) Suppl 3:112-119
(了)

▽問い合わせ先
Ann Blumenstock,
+44 207 357 8187,
Cell: +44 7788 543 537,
ann.blumenstock@resolutecommunications.com,
or Con Franklin,
+44 207 015 1354,
Cell: +44 7974 434 151,
con.franklin@resolutecommunications.com,
both of Resolute Communications, for Shire plc
Web site: http://www.shire.com
http://www.worldkidneyday.org

本リリースの詳細は http://prw.kyodonews.jp/press/release.do?r=200801174123

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