Poster Session

Blood Pressure Control Crossover Study with Nifedipine CR vs. Amlodipine Monitoring Precise Home Blood Pressure via New Telemedicine System Using Cellphone

携帯電話を用いた家庭血圧モニタシステムによる検討で、ニフェジピンが高い降圧目標達成率を示す

川崎市立井田病院腎臓内科部
竜崎 宗和

竜崎氏らは、携帯電話を利用して家庭血圧のモニタを行うテレメディスンシステム(血圧i手帳)を用いて、長期作用型Ca拮抗薬のニフェジピンCR錠とアムロジピンの家庭血圧に対する効果を比較、検討した。同システムは、患者が測定した家庭血圧を、携帯電話を経由して正確にサーバーに蓄積し、さまざまな評価が可能なシステムである。今回の検討で、ニフェジピンCR錠は起床後1時間以内の血圧コントロールおよび降圧目標達成率に優れていることが明らかになった。

クロスオーバー試験で2剤比較

本試験は本態性高血圧症患者を対象に、アムロジピンを6週以上投与後にニフェジピンCR錠に切り替え6週以上投与する群と、ニフェジピンCR錠を6週以上投与後にアムロジピンに切り替え6週以上投与する群に分けて比較検討するクロスオーバー試験であり、アムロジピンおよびニフェジピン以外のCa拮抗薬は用いなかった。

血圧測定はそれぞれのグループで毎日2回(朝=起床後1時間以内、夜=就寝前)実施し、薬剤切り替え前5週間と、切り替え後第2〜6週の5週間のデータを比較した。

平均血圧値、降圧目標達成率で有意差

評価可能な41例の患者背景は、男性29例、女性12例、平均年齢56歳、平均BMI 24.4kg/m2、喫煙者8例、非喫煙者21例、合併症は糖尿病が2例(4.9%)、高脂血症が17例(34.1%)であった。降圧薬の使用状況はCa拮抗薬単剤が17例(41.5%)、2剤併用が17例(41.5%)、3剤併用が7例(17.1%)であり、併用薬の内訳はアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が17例(41.5%)、ACE阻害薬が2例(4.9%)、利尿薬が6例(14.6%)、α遮断薬、αβ遮断薬、β遮断薬がそれぞれ2例(4.9%)であった。

平均血圧値の比較では、起床後1時間以内の測定でアムロジピン133±2/81±1mmHgに対し、ニフェジピン131±1/80±1mmHgとニフェジピンで有意に低かった(p < 0.05)。また家庭血圧での降圧目標値(<135/85mmHg)の達成率は、朝がアムロジピン48.8%(20/41例)に対しニフェジピン63.4%(26/41例)とやはり有意差を認めた(p < 0.05)。就寝前では平均血圧値、降圧目標達成率とも両者で同等であった。

竜崎氏は「今回の試験で、ニフェジピンCR錠は心血管疾患発症予防に最も重要とされる早朝の血圧コントロールにおいて、アムロジピンよりも強い効果を発揮することが示された」と述べるとともに、同氏らが用いた「血圧i手帳」について、1)患者自身がデータを確認して生活様式を変えられる、2)バイアスのない正確なデータが収集可能、3)仮面高血圧や白衣高血圧の診断が容易、4)血圧の季節変動や日内変動の観察が容易、5)薬剤効果の検証が容易などの利点を挙げた。