Poster Session
Additional Antihypertensive Effect of Long-acting Calcium Antagonist in Uncontrolled Hypertensive Patients under on Going Therapy with Angiotensin II Receptor Blocker
ARB単独投与による血圧コントロール不良症例に長時間作用型Ca拮抗薬の併用が有効
- 福岡大学筑紫病院第一内科
- 児玉 直 氏
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)はCa拮抗薬とともに頻用されている降圧薬であり、心保護の観点から心肥大退縮効果に優れることが大規模臨床試験の結果から示されている。一方、心肥大抑制には、まずは厳格な降圧が重要であるが、ARB単独投与で十分な降圧効果の得られない高血圧症患者も多く存在する。児玉氏らは、このようなARBの単独療法で十分な血圧コントロールの得られない症例に対し、長時間作用型Ca拮抗薬を併用投与した際の降圧効果および心肥大抑制効果を検討、長時間作用型Ca拮抗薬の併用投与が極めて有効であることを明らかにした。
長時間作用型Ca拮抗薬の併用で有意な降圧増強効果
児玉氏らは、ARB単独療法で血圧コントロールの不良な本態性高血圧症患者を、無作為に長時間作用型ニフェジピン製剤(Nif-CR)併用群(15例)とアムロジピン(AM)併用群(13例)に割り付け、ARBに長時間作用型Ca拮抗薬を追加投与して、併用12カ月後の胸部X線所見、心電図、心臓超音波所見、および生理学的パラメーターを、併用前のデータと比較検討した。
その結果、Nif-CR群の平均投与量は25mg/日、AM群は5mg/日で、Nif-CR群、AM群ともに、併用開始3カ月後には併用前に比べて有意な降圧が得られた。その効果は12カ月後まで持続し、12カ月後の血圧値は、Nif-CR群で収縮期血圧152±14mmHgから137±15mmHg(p = 0.0009)、拡張期血圧89±11mmHgから82±12mmHg(p = 0.0030)にそれぞれ有意に低下し、AM群では収縮期血圧161±19mmHgから146±14mmHg(p = 0.0255)、拡張期血圧92±15mmHgから89±11mmHg(p = 0.01)に低下した。一方、心拍数は、両群ともに有意な変化はなかった。
長時間作用型Ca拮抗薬の併用は心肥大退縮にも有効
心肥大の指標である、左室心筋重量係数や心胸郭比などのパラメーターについては、有意な低下あるいは低下傾向が認められ、心肥大退縮効果が示唆された。一方、他の生理学的パラメーターには群間差はみられず、さらにいずれの代謝系パラメーターも両群とも併用前に比べ有意に変化することはなかった。
以上の結果から児玉氏らは、長時間作用型Ca拮抗薬の併用は、優れた降圧効果が期待できると総括するとともに、長期的には、心肥大退縮の点からも極めて有効であることが示唆されると結論づけた。



